イタリア大好き グラムシ・セレクション |アントニオ グラムシ 忍者ブログ
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1999/12/31
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イタリアのワイン好き、食べ物が好き、ファッションが好き、人が好きのイタリア狂です。(笑)
そんな私の気になるイタリアを紹介していきたいと思います。
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グラムシ・セレクショングラムシ・セレクション
アントニオ グラムシ
平凡社 刊
発売日 2001-04




難解ではないがむずかしい 2005-10-02
 イタリア共産党の源流グラムシのアンソロジー。「帝国」のネグリも強く影響を受けている。
 グラムシは共産主義者と言っても、ソ連流の赤色革命を否定し、現代の社会民主主義に近い漸進的改革を主張したことで知られている。そこで一時日本でも持て囃されたが、残念ながら一時的現象で終わってしまった。しかし、ブームで終わらせるには実に惜しい数々の革新的な思想を含んでいる。「陣地戦」「サバルタン」「永久革命」など、現代のサバルタン・スタディやカルチュラル・スタディにも影響を与える彼の思想の幅広い射程を知っておくべきだと思う。
 難解な文章ではないが、思想自体に含みが多いために決して易しくはない。ただ、それはグラムシの本質上仕方がないことではないか。辛抱強く読み込むことが求められる。編者の片桐氏によるセレクションは実に簡潔であり、現在容易に入手できる他のグラムシ選集がほとんど存在しない以上、本書の存在は貴重であると思われる。

グラムシ思想の精髄を再構成 2005-06-18
 イタリアという国は、歴史の節目節目(ローマ帝国時代やルネサンス期など)で偉材を生み出していますが、アントニオ・グラムシも、『商品による商品の生産−経済理論批判序説』を著した「寡黙な経済学者」(塩沢由典氏)ピエロ・スラッファと並んで、20世紀における卓越した政治思想家と考えて良いでしょう。
 イタリア共産党の創設者の一人でもあるグラムシの思想は、やがて日本では1950年代後半頃からいわゆる「構造改革論」(無論、小泉−竹中流のそれとは全く違う!)として共産党や旧社会党の一部に共鳴者を得つつも(註1)、政治的には「構改派」=「右派」「改良主義」などのレッテルを貼られ、旧講座派や労農派等の政治=経済論を基調とする主流から排除されていきました。そのことは同時に、日本におけるマルクス主義をベースとする学問の領域においても、ややもすれば「異端視」あるいは「無視」されていった、と言っても過言ではないでしょう。
 しかしながら、グラムシの深い思索は、教条的訓古学的なマルクス主義研究を凌駕しており、具体的には「グラムシ思想の解体と再構成」(本書「まえがき」)を行ったこの『セレクション』からも十分読み取ることができます。さらに『セレクション』では、グラムシ思想の各項目に注解を付し、その精髄をより理解しやすくするよう工夫されています。
 グラムシと上述したスラッファ…この二人は交誼もあったのですが(註2)、独創性の極めて高いこの二人のイタリア人に対する日本での評価は、まだまだ低いと思われます。

(註1)差し当たり、共産党内のこの間の事情は、安東仁兵衛『戦後日本共産党私記』(1995年、文春文庫)などに詳しく、旧社会党における「構造改革派」の消長については、貴島正道『構造改革派―その過去と未来―』(1979年、現代の理論社)などが参考となる。
(註2)スラッファとグラムシの交流については、例えば塩沢由典『市場の秩序学』(1990年、筑摩書房)の第5章に略述されている。

グラムシ入門に最適 2005-06-02
「よくここまでコンパクトにまとめたなぁ」と感心してしまいました。
本書は現代思想の現場で、目立ちはしないが何かと存在感を放ち続ける思想家・革命家グラムシの著作を、代表的な箇所だけ抜き出して編集した「おいしいとこ取り」本です。
マルクスやレーニンの理論をある程度知っていないと、専門用語に戸惑うこともあると思いますが、分からなくても一度目を通すだけで何となく分かってくるものだと思います。現代思想のように、文章自体がやたら難解だということはないです。
また、彼の思想のキーワード毎に節が編集されており、編集者の簡単な解説もついているので初心者でもかなり読みやすいです。一節が15ページくらいなのもGood。通勤電車でも、ちょっとした空き時間にも読めます。
いつもかばんに入れておく価値のある本です。


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