イタリア大好き イタリア 忍者ブログ
イタリアに関する役立ち情報、おいしいもの等を紹介したいと思います。 リンクはフリーです。
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プロフィール
HN:
Vino Vino
年齢:
24
性別:
非公開
誕生日:
1999/12/31
職業:
イタリアマニア
趣味:
イタリア放浪
自己紹介:
イタリアのワイン好き、食べ物が好き、ファッションが好き、人が好きのイタリア狂です。(笑)
そんな私の気になるイタリアを紹介していきたいと思います。
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わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡
塩野 七生
新潮社 刊
発売日 2001-10




合理的思考 2004-10-01
マキアヴェッリは、極めて合理的な思考の持ち主で、それを処世術として文
章に表している。塩野女史も彼にほれ込み、彼の解釈本を多く出している。
原典に当たることをお勧めするが、手っ取り早くこの本を読むこともよいか
もしれない。

史料に対する「あたりまえ」の視点からの想像力 2004-02-14
 本作は、まだ塩野七生氏が言論界の中で主流派の位置になく、
それだけに一級の史料考証と、歴史学研究史の理解と整理に
基づきながら、複雑な陰影を帯びた明朗な文体を駆使して
イタリア・ルネッサンス期の卓越した紹介者としての地位を
確立していた時代の佳作である。
 
 マキャヴェリという非凡で現実に即した直截的な思想家の生涯を、著者独自の視点でスライスしてくれる。その断面の
着眼点が面白い。冷徹な現実家としてのマキャヴェリの闊達
で女性好きな、人生の快楽に浸り味わう一面を著者一流の
共感と愛情を以って描き出す。また、「君主論」という書物
の置かれた時代環境を、特に受け取ったエリートの立場を
踏まえて叙述する点などは、著者ならではのものだろう。 本作を含めたイタリア・ルネッサンス期を題材にしていた
頃の著者の作品は、概して今日読んでも十分に堪能できる
佳作が多い。思想立場問わず、是非一読を勧めたい。

悪魔の書ではありません! 2002-08-20
塩野七生を理解するにはこの人を外しては考えられません。彼女の著作すべてに脈々と内包されている透徹した目は、マキアベッリそのものではないですか。世の中そんなに甘くない、天国に行きたい人は、地獄への行き方を知っているほうがどんなに役に立つことか。表面的なあるいは情緒的な反感はこの際すっぱり捨てましょう。生きることは戦いである。進化論を待つまでもなく、自然淘汰は世の常ではないですか。そこにこそ人生を生き抜くアルテがあることを認識しましょう。マキアベッリを知らずして、世の栄達はないにちがいない。あとは、あなたにフォルトゥーナがありますように!
ついでに、サマセットモームが書いた「Then and now」もいっしょにどうぞ。


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レ・コスミコミケ ハヤカワepi文庫
イタロ・カルヴィーノ
早川書房 刊
発売日 2004-07-22




Qfwfq爺さんの楽しい宇宙史の教科書 2005-06-29
これほどハッタリの効いた本は珍しい。
あまりに荒唐無稽すぎて、笑えてくるのだ。
だって、あるときふと「スパゲッティをご馳走したい」って口にしたおばさんのお陰でビッグバンが起きたらしいんですよ。この宇宙の始まる前からずっと生きているQfwfq爺さんが言うには。
もうほんと笑うしかない。もちろん、きれいでロマンチックなハッタリというのもある。切ない後味のハッタリもある。まったく謎めいたハッタリもある。カルヴィーノ氏の尋常じゃなく豊かなイマジネーションに色塗りされた宇宙史という名のハッタリに、いちいち付き合って一緒に遊ぶのは純粋に楽しい。しかし。今回は「楽しい」からもう一歩踏み出してみます。どうも私には、Qfwfq爺さんの語るてんでばらばらのハッタリが、共通する「あること」をそこはかとなく暗示しているような気がします。「それは具体的になんなのだ?」と詰め寄られても私はモゴモゴと口ごもるしかないのだけれど、とにかく「何か」あるような気がするのです。12のハッタリ話の真ん中に(きっと)ハッタリではない重要な何かがあるはず・・・。私はそんなことを考えて、持てるわずかばかりの想像力をフルに稼動させながら、何度もこの本を読んでいるのですが「何か」が何だか未だにわかりません。
「我こそは」と思う方、ちょっとやそっとの想像力じゃびくともしないこのハイパーなSFに挑戦して、ぜひ謎を解いてみてください。


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フーコーの振り子〈上〉フーコーの振り子〈上〉
ウンベルト エーコ
文藝春秋 刊
発売日 1999-06




「薔薇の名前」と甲乙つけ難い 2005-10-14
 エンターテイメント性では前作が上。そして物語のスケール、緻密さでは本作が上。出来は甲乙つけ難いと思われます。エーコの膨大な知識をいちいち検証しようと思って読んでいたらいつまでたっても読書が進みませんので、「えいっ!」っと作者を信用してひたすら読み進めるのが吉と思われます。ふたつの時間軸が前後するのも、よくある構成とはいえ、読者を混乱に陥れる原因となります。そしてどこまで史実に則って、どこまでがエーコの創作なのかわからない物語の伏線も。
 文庫化されて入手もしやすくなりましたし、物議を醸す訳もありますが(「恐れ入谷の・・」以外にも驚愕の訳がいくつか登場します。確かにやり過ぎ。)、ストーリーを追う上ではそれほど障害にはならないと思われます。というか、日本語以外で読むのはきっと辛すぎ。
 「薔薇の名前」に魅せられた方は是非怖がらずにご一読を。

興奮 2005-03-23
エーコは翻訳にあまり重点を置いていません。翻訳とは原語を自国のよく似た言語に変換するわけですが、情報工学のエントロピーの法則では翻訳すれば情報のかなりの部分が拡散します。記号学者エーコが研究している大きなテーマでしょう。フーコーの振り子では『薔薇の名前』以上のエーコのストーリーテラーぶりを見せていただきました。この本はオカルト的な神秘さと日常に潜む興奮とに満ちています。エーコは百科全書的学者で私たちに眠れぬ夜を与えてくれます。是非一読してください。

Metatron 2005-01-17
〜ymatsui4さんが書いておられる素粒子加速装置は"Metacyclosyncrotron"(英訳)だと思うのですが、この英単語の意味は今ひとつ意味不明です。イタリア語の原文では"(il) grande〜〜 Metatron)"となっています。Metatronはユダヤ教の最高位の天使だそうで、文字通りに解釈している邦訳は問題ないのではないでしょうか。「恐れ入谷の鬼子母神」の少し前には「硅素渓谷」という語がありますが、これは「シリコンバレー」と訳すべきでしょう。また、69ページ二行目の「四掛ける一〇の二十八乗」は67ページの後ろから五行目に「四四四にゼロを三十六個〜〜つけたもの」とあるように「四掛ける一〇の三十八乗」の間違いです。日本の数字で言えば、四穣ではなく四百澗になります。この部分に続く数字を見ても、「四掛ける一〇の二十八乗」としたら、1分で計算できる組合せが七澗になる訳がないことが判るかと思います。〜


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イタリア紀行 上 (1)イタリア紀行 上 (1)
ゲーテ
岩波書店 刊
発売日 1960-01




意外に古くない 2004-11-10
 1786-88年にイタリア旅行を行ったゲーテが、1816-17、29年に旅行記としてまとめたもの。旅行の際につけていた日誌や書簡を下敷きにしてはいるが、30年たっての刊行ということもあり、ずいぶんと手が入れられていて、フィクションに近い部分も少なくないらしい。
 上巻はドイツを出発してから第一次ローマ滞在まで。パラディオの建築で有名なヴィチェンツァ、聖フランチェスコのアッシジなど、現代ではマイナーな土地の観察が面白い。ヴェネツィアやフィレンツェには比較的冷ややかで、ゲーテの独特の感性を垣間見せてくれる。
 イタリアへの憧れと現実、教皇や一般のカトリック信徒への視線にも、北方人であるゲーテの複雑な思いが映し出されていて興味深かった。
 この時代に書かれたイタリア旅行記としては最高のものであろう。
 翻訳が出たのは1942年だが、思ったほどの古さは感じられなかった。名訳。

「イタリア紀行」―20歳はこう読む 2003-04-29
この紀行文は18世紀に書かれたものではありますが、今日もなお、イタリア
の自然や古典文化に惹かれてイタリアを旅する人々にとって充分有益な内容を
有するものであると思います。訪れる先々で見る自然や絵画・彫刻・建築・
各種美術品、また社会の風俗などについてゲーテが何を感じ、考察し、その
思考をいかに言葉を尽くして明瞭に表現したか(translated into Japanese
ですが)をたどることは、確かに価値のあることだと思います。読者がまだ
見たことのないものに関する記述ならば予備知識の一つにできるし、既に
見たものに関するものならば、自分にない、または自分と共通の考えを見つけ
それを解釈することで、自然や芸術を眺める自分の視点を広げることができ
るからです。また、数多くの訳注もやはり貴重な知識を与えてくれます。私の場合、例えば
ギリシャ神話にあるプロセルピナ誘拐の故事はシチリア島のエンナという街に
伝わるものだと知り、改めてシチリア島への憧れを掻き立てられました。
今日イタリア旅行のための現実的手段や最新の情報を求めるなら、各種ガイドブックやインターネットを利用すればよいのです。そのような面での利便性!
初めから「イタリア紀行」の価値をはかる物差しとはなり得ないのです。

ゲ−テのイタリア紀行 2002-03-11
ゲ−テの体験したイタリア旅行の記録である。註があまりにも多くて
読むのに骨が折れることと今日イタリアを旅行する者にとっては参考
になることはほとんど書かれていないことを除けば、第一級の旅行記
として大変おもしろく読める。訳文は古臭く感じる人もいるかもしれないが、なかなか名文であると思う。本書を読むとゲ−テの人となりがよくわかるような気がしてく
るから不思議である。


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平行植物平行植物
レオ レオーニ
筑摩書房 刊
発売日 1998-12




「鼻歩類」の植物版? 2004-08-02
「平行植物」という実在しない植物群をテーマに、のんきにかつ着実にデータを組み立てる。
読んでもためにはならないけど、そこがまた良いところ。
半身浴しながらだらだら読むとか、南の島でぼーっと読むのが似合う本かも。レオ・レオーニの描く平行植物の図のいくつかは、カンブリア大爆発の摩訶不思議化石の姿に似ている。藻類に案を得たかと思われる絵もあるし、カツオノエボシのような形の平行植物も登場する。
南方熊楠のスケッチ帳のようでもある。

平行植物を読もうと思うこと。 2003-10-02
レオ・レオーニは絵本作家である。「あおいくん、きいろちゃん」が有名だそうだが、私の場合は「スイミー」という小さい魚が集まって大きな魚を撃退する話に馴染んでいる。 「平行植物」はファンタジーで「鼻歩類」やル・グウィンの「カミング・ホーム」――というタイトルだったと思う。未来の考古学の話――に似ている。架空の植物から派生する話は科学風でもあり伝承風でもある。時間軸上に育っている手を触れることができない平行植物は、言葉から枝葉を伸ばしているいる。たとえば〈タダノトッキ〉という名の平行植物は〈タダノトッキ〉という言葉そのままに生えているのである。そんな前提がこの本にはある。言葉から出てくるイメージを平行植物という現実(?)に写し出していく。そういう作業!集大成のようなものだ。
 読んでいくとそこはかとなく楽しい。読む楽しみを与えてくれる本である。


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フィレンツェ―世界の都市と物語フィレンツェ―世界の都市と物語
若桑 みどり
文藝春秋 刊
発売日 1999-04




ショッピングのためのイタリアに興味がある人には勧めません 2003-03-01
観光のためのフィレンツェではなく、美術・文化のためのフィレンツェを紹介する。やや専門的な箇所もあり、退屈かもしれないが、フィレンツェの縦糸と横糸を理解できる。巻末の索引・年表・参考文献・図版目録は有益。
作者は川村女子大学教員。専門は西洋美術史、ジェンダー史。

very interesting book 2001-07-21
最も良心的なフィレンツェの都市案内書としてお奨めします。もちろんメディチ家が記述の中心になるのは、やむを得ませんが、出来れば有名なルネッサンス時代のみならず、中世末期までのフィレンツェやメディチ家滅亡後の町の歴史に関しても、いま少し紙数を割いて欲しかったかと存知ます。何よりも読者が知りたいのは、そうした従来あまり焦点のあてられていなかった時代の出来事なのですから。それはさておき、文庫版でこれほど懇切丁寧な本が読めるとは、たいそう喜ばしい次第であると言わざるを得ません。フィレンツェへ旅をする折りには、携帯するとよいでしょう。


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